『虞美人草』連載開始の日のひとりめし

1907年(明治40年)の今日、朝日新聞紙上において、夏目漱石による『虞美人草』の連載が開始された。

同年2月に一切の教職を辞して朝日新聞社に入社し、職業作家としての道を歩み始めた漱石にとって、その第1作となる作品であった。

作品は大好評を博し、連載は10月二十九日まで続けられた。連載中、三越百貨店は“虞美人草浴衣”を売り出し、某宝飾店は“虞美人草指環”を発売して、売上げを伸ばした、と、云う。

漱石の作品中でも、“失敗作”、“二流の作品”と位置付けられる『虞美人草』だが、その“失敗”たる所以、“二流”であることの理由は、いまだ明確に分析綜合されていない。散作によると、課題・問題として、意識の俎上にも上っていないだろう、と、云うことである。いわんや、“失敗”であり、“二流”でありながら、なおそこに潜んでいる思想の奥深さ、その魅力においておや、で、ある。

散作が、「いずれそのことも書かにゃあな」と、のたもうているが、はてさて、いつのことになるのやら……。

もちろん、そのことと、わたいの食卓を飾る献立とには、なんらの関連もない。なんの変哲もない、いたって平凡な献立である。

ところで、今年は、漱石生誕、150周年である。

 

献立:トースト(6枚切り×2枚)、半熟卵(2個)、プレーン・ヨーグルト、野菜ジュース、バナナ

鮭の塩焼き、と、云えば、聞こえはいい(?)が、なんのことはない、パックの切身をそのまま焼いただけである。もちろん、パックからは取り出した。

クッキング・シートを敷いて、フライパンで焼いたのだが、見事に焦げ付かせてしまった。クッキング・シートなら焦げ付かないだろう、と、思っていたのだが、そんなに甘いものではないようだ。火力の加減が悪かったのだろう。

とまれ、今週分のお菜は、これですべて消費した。

さて、来週の献立だが……。今回はめずらしく、構想がほぼ固まっている。後は、販売価格、ならびに、土・日のヤル気の問題である。

願わくば、低廉で、ヤル気も時間もたっぷりあらんことを!

それではみなさん、来週まで、ごきげんよう(^_^)/

 

献立:麦飯(塩昆布)、鮭の塩焼き(2切)、小松菜のわさび和え