「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、立居振舞いのそれをも含めた美人を形容する、古くからの言葉である。
吉田茂が総理大臣だった頃、野党民主党の代議士としてその政策に痛烈な批判の矢を放っていたのが、中曽根康弘である(当時は、“緋縅の若武者を思わせる”と評されたものである)。
あるときの国会で、彼は吉田茂の対米追従外交を批判して云った。
「吉田首相の対米追従外交は、日本の若者たちに良からぬ影響を及ぼしている。現在の日本の若者たちを見れば、『立てばパチンコ、座れば麻雀、歩く姿はヘイ、マンボ!』ではないか」
註:当時、パチンコは立ってやっていた。