レモンの日のひとりめし

1938年(昭和13年)の今日、詩人高村光太郎氏の妻智恵子さんが亡くなった。
亡くなる数時間前に、彼女がレモンをかじった情景を詠んだ歌「レモン哀歌」は、詩集『智恵子抄』のなかでも、白眉の出来である。昔は国語の教科書にも掲載され、わたいの大好きな詩の一編でもあった。と、云うより、これほどの悲しみと、愛情と、美しさに満ちた詩は、時の古今、洋の東西をあまねく捜し求めても、滅多に見出せるものではない。この「レモン哀歌」と「樹下の二人」だけでも、『智恵子抄』を読む価値はある。
もちろん、そのことと、わたいの食卓に並ぶ献立とには、なんらの関連もない。
レモンもないし、レモンに関連した飲食物──塩麹レモンだとか、レモン・ティーすら、ない。
相変わらずの献立である。

 

献立:トースト(6枚切り×2枚)、半熟卵(2個)、プレーン・ヨーグルト、トマト・ジュース、バナナ(2本)

白飯は慥かに美味いが、どうも身に合わぬ贅沢をしているような気分になって、そこはかとない罪悪感をおぼえる。
やはり麦飯のほうが落ち着くようである。
鶏ささ身の味噌漬けも、久しぶりのような気がする。しかし よく考えてみれば、残暑がキビシイの、八戸行があるの、旅行疲れだの、と、なんのかんのと言い訳て、ほとんど料理をしていなかったのだから、すべての献立が久しぶりだろう。
小松菜と厚揚げの煮浸しは、しばらく薄揚げ(油揚げ)を使っていたので、厚揚げを使うのは、これまた、久しぶり、である。

 

献立:麦飯(山葵昆布)、鶏ささ身の味噌漬け、小松菜と厚揚げの煮浸し

ドレッシング以外は、毎晩同じ献立である。
1日だけ、麦飯ではなく、白御飯であっただけである。
晩食だけで、8種類の野菜を摂取している。昼も入れれば、9種類/日である。
とにかく、野菜とタンパク質だけは、シッカリ摂らねば!

 

献立:玉子麦飯、野菜サラダ(レタス、キャベツ、胡瓜、トマト、もやし、ニラ…ごまドレッシング)、カボチャの煮物、冷奴、ぬた、納豆、味付海苔